おやつをダラダラ食べ続けるのがなぜ歯に悪いのか?

いつもたいへい歯科のブログをご覧いただきありがとうございます!夏休みが始まり毎日暑い日が続いていますが、皆さんのお子さまはいかがお過ごしでしょうか?

習い事や塾、学校の宿題、プール・海水浴・キャンプなどのレジャー、お家でのゲームや動画視聴など、様々なスタイルで夏休みをお過ごしかと思われます。規則正しい学校生活が休止すると、どうしても生活のリズムが乱れがちになり、おやつを食べる機会も必然的に増えると思います。おやつを食べる事自体は決して悪い事ではありませんが、間違った食べ方をしてしまうと歯に大きなダメージを与えてしまいます。その間違ったおやつの食べ方というのが

「けじめをつけずダラダラと食べ続ける」

というものです。それでは、なぜけじめをつけずダラダラとおやつを食べ続けるのが良くないのか説明させていただきます。

皆さんもご存知の通り、多くのおやつには 「糖分」 が含まれています。虫歯や歯周病の原因となる口腔内の細菌は、これらの糖分をエネルギー源として利用し、代謝の過程で「酸」を出します。この酸が歯の表面をコーティングしている「エナメル質」という固い組織を溶かしてしまうため、歯がボロボロになり虫歯となります。つまり、糖分を摂取するとお口の中のpH値が下がり酸性に傾きます。この酸性の状態が長く続くと歯のエナメル質が溶けていき、やがて虫歯になります。

つまり、お口の中の細菌の増加を抑制するためにはお口の中の糖分や汚れを歯磨きなどで物理的に除去し、綺麗にすることが大事なのですが、実はもうひとつ大きな味方がいるのです。

それがお口から絶えず分泌されている「唾液」です。

通常私たち人間のお口の中は、pH6.8~7.0前後の「中性」を保っていますが、おやつや食事を摂った後は「酸性」に傾きます。しかし、唾液の中に含まれる成分により30~40分経過すると、酸性だったお口の中が徐々に中性の状態に戻ってきます。この唾液の機能のことを「緩衝能(かんしょうのう)」とよびます。

つまり私たち人間のお口は、唾液によってちょうど良いpH値に保たれているため、甘いものや食事を摂っても簡単には虫歯にならないのです。

しかし、私たち人間が唾液の緩衝能を超えるスピードで食事やおやつを食べ続けたらどうなるでしょう?言うまでもありませんが、緩衝能のキャパを超えて食べ物や飲み物を摂り続けたら、お口の中は絶えず酸性の状態となり虫歯になりやすくなってしまうのです。

これが、おやつをメリハリなくだらだら食べ続けてしまうことの最大のリスクなのです。こういったリスクを減らすためには、下記のような対策を取りましょう。

虫歯になりにくいおやつの食べ方と対策

①キャラメルなど粘着性の高い甘いものや、砂糖が多く含まれるジュースなど清涼飲料水は控えるようにしましょう。

②食後にしっかり歯を磨くことで、食べかすや細菌を除去し、虫歯のリスクを減らします。歯磨きができない場合はうがいだけでも効果があります。

③おやつは食べる時間を決めて、ダラダラと食べ続けるのはやめましょう。

④小腹がすいたときのおやつは、糖分の入っていないもの、もしくは糖分の少ないものを選びましょう。例えばおやつ昆布やわかめ、スルメ、キシリトール入りのガム、素焼きのナッツなど。


以上の対策を実践することで、虫歯の発生リスクを減らすことができます。

それではみなさん、楽しい夏休みをお過ごしください!

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