こんにちは!三郷駅前にある たいへい歯科の藤原です。いつもスタッフブログをご覧いただきありがとうございます!
現在夏休みの真っ最中ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか?今年の夏は大変 暑い日が続いており、脱水症状や熱中症の危険性がとても高くなっています。脱水症状や熱中症を防ぐためにはこまめな水分補給が重要ですが、水分なら何でもよいというわけではなく、注意が必要です。今回は市販の清涼飲料水(ジュース類)と健康や虫歯の関係についてお話させていただきます。
早速ですが、皆さんは日頃から甘みのある炭酸飲料や果汁飲料などを飲んでいますか?もし日常的に飲んでいらっしゃる方がいたら注意が必要です。実は、市販の清涼飲料水には思った以上に大量の砂糖が入っており、皆さんの体の健康や歯に悪影響を与えています。確かに清涼飲料水は甘くて味が良く、炭酸が入っていれば爽快感も得られるので思わず飲みたくなってしまう気持ちはよく分かります。しかし、あまり大量に摂取することは、歯や健康の専門家からの視点ではおすすめできません。
それでは具体的な数字も交えて説明させていただきたいと思います。
市販の清涼飲料水に含まれる糖分の量
成人における1日の砂糖の摂取量の目安は25g前後とされています。
次に500mlのペットボトルの清涼飲料水にどれだけの砂糖が入っているかどうか以下に列挙させていただきます。
①サイダー等の炭酸飲料 ⇒ 約55~57g(角砂糖16~17個分)
②乳酸菌飲料 ⇒ 約55g(角砂糖16個分)
③ミルクティー ⇒ 約37g(角砂糖11個分)
※角砂糖1個=3.3g
いかがでしょうか?この結果を見て愕然とされた方も多いのではないでしょうか?清涼飲料水に溶けている砂糖は目に見えないので、普段あまり意識されることはないと思いますが、ペットボトル500ml を飲み干してしまうと1日の摂取量の目安25gを軽く超えてしまいます。
ご存知の通り、虫歯の大きな原因のひとつは砂糖(糖分)です。また、これだけ大量の砂糖を体内に入れるということは、糖尿病など体全体の健康への影響も心配されます。さらに、清涼飲料水にはもう一つ大きな問題があります。それは清涼飲料水の「pH値」です。市販の清涼飲料水は基本「酸性」となっており、オレンジジュースなどの果汁飲料でpH4以下。サイダーなど糖分の入った炭酸飲料はpH3以下のものが大半です(参考:中性はph7)。砂糖が大量に入っていて、しかも酸性度の高い清涼飲料水を口にするということは、虫歯菌を増やし歯の表面のエナメル質を溶かすことにつながるので、虫歯のリスクが急激に高まることは容易に想像できます。
清涼飲料水を飲む際に気をつけておきたい4つのポイント
ネガティブな話ばかりしてきましたが、もちろん清涼飲料水は美味しいので一切飲むなということを言いたいわけではありません。ただ、上記で書かせていただいたような事実を知った上で、節度を持って摂取されることをおすすめしますということが言いたいのです。
それでは清涼飲料水を飲む際に気をつけておきたいポイントを4つほどご紹介させていただきます。
①できるだけすぐに飲むようにする
清涼飲料水を口の中に長時間留めていると、歯が長時間酸性にさらされてしまいます。できるだけ液体がお口の中に留まらないようにすぐに飲み込んだり、ストローを使って歯に液体が触れないようにすることを心がけましょう。
②だらだらと続けて飲まないようにする
こちらは前回のブログでも触れましたが、お口の中で分泌される「唾液」には「緩衝能」という機能が備わっており、酸性に傾いたお口の中を中性に戻す役割があります。そんな緩衝能ですが、効果が現れ中性に戻るまでには30分から40分程度時間がかかるので、だらだらと飲み続けるのは避けましょう。
③お休み前の摂取は控えるようにする
就寝時は唾液の分泌が減るため、緩衝能の作用は起きていると時と比べ低下します。就寝中ずっとお口の中が酸性になっていると、歯が溶けやすく虫歯のリスクが高まりますので注意が必要です。
④できるだけ砂糖が入っていない清涼飲料水を選ぶ
繰り返しになりますが、甘みを感じる清涼飲料水には多かれ少なかれ砂糖が入っているので、健康のことを考えるとできるだけ避けた方が無難です。お茶や水、無糖の炭酸水などをできるだけ選ぶようにしましょう。
※一部の清涼飲料水にはカフェインや色素(着色料)が含まれています。これらの成分が歯に付着すると、着色や変色の原因となることがあるので、歯の白さ(見た目)を気にされる方は注意が必要です。
夏休みもそろそろ折返し地点となりましたが、健康に気を付けて楽しくお過ごしください!